振り袖姿の娘に、絵の中だけでも会いたい――。14年前の東日本大震災で亡くなった6歳の子どもたちの20歳になった姿が描かれ、成人の日を前に12日、遺族に手渡された。
振り袖は妹の一言から
子どもたちは震災時、宮城県石巻市の日和幼稚園に通う年長だった。幼稚園の送迎バスに乗っていた際、津波と火災に巻き込まれて亡くなった。卒園式の直前だった。生きていれば、今年の成人の日の式典に参加できるはずだった。
画家に絵を依頼したのは、亡くなった園児の遺族ら。その一人、長女の佐藤愛梨さん(当時6)を亡くした母の美香さん(49)=石巻市=は「振り袖姿の愛梨に、絵の中だけでも会いたい」と考え、依頼を決めたという。
遺族たちの思いをくみ、愛知…